ミノーのただ巻き (その3) 釣れるルアーを自力で探す (2)

2014年05月31日 02:00

メタルジグを使った水深の測定で、もう一つ、気付いたことがあります。

湖底の谷がある場所の多くは、(1) 湖岸付近に大岩が横たわっていたり、(2) 大きめの岩が集まって、小規模な岬状の湖岸線を形成したりしていることが分かりました。

こうした結果から、ストップウォッチとメタルジグを用意しなくても「湖岸の景色を眺めるだけで、湖底の谷地形の位置を粗っぽく予想する」ことができそうな感触を得ました (脚注:後日談を書きます。数年前、ゴムボートに魚探を積んであちこち回り、この予想は、当たる場合も多いですが、外れる場合もあることが分かりました)。

当時、以上の観察から、私は以下のようなイメージを抱くようになりました。まず、背後の山から湖に差している谷を考えます。


谷が浸食を受ける過程で、数多くの大きな岩が湖岸に転がり落ちてきて、湖岸に堆積し、小さな岬状の出っ張りを形成します。


要点は「湖岸の景色は小さな岬状だが、大局的に見ると谷状地形を形成している」という点です。こうしたほんの小さな岬は、湖岸にできた「扇状地」だと考えることができます。

この図を見ると、こうした谷状地形にブラウントラウトが集まる理由について、それまで気付けなかったアイディアが生まれます。おそらく、この谷の集水域内に降った雨は地中に浸透した後、谷底にゆっくり集まるはずです。その結果、この小さな岬の湖底のどこかで、湖に地下水を潤沢に供給しているはずです。


安定した地下水の供給があるなら、この場所は水草や水生昆虫、スジエビにとって、快適な場所となるはずです。当然、ベイトフィッシュも豊富であると期待できます。これが、湖底の谷地形が、ブラウントラウトの格好の餌場となっている理由の1つかもしれません。こう考えれば、姫鱒橋や虹鱒橋が実績ポイントである理由も納得できます。


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