支笏湖のトラウトフィッシング

今年は、週に1回は水温を測ろうと思いながら、前回のあまりに高い水温で、やる気が失せ、2週間ぶりの測定でした。4地点で測って、平均は23.2℃でした。1週間で–0.7℃のペースで低下しています。ただし、それでも「23.2℃」と高いです。例年の、8月後半の水温です。


この図では、去年(2022)と一昨年(2021)のデータも載せています。そして、去年と一昨年も、例年と比べたら、1〜2週間、水温低下のペースが遅かったです。今年は、異常です。「記録的な高水温」と言えます。そして、現時点で、ざっくりと言って、「例年と比べて、最低1ヶ月は水温低下が遅れている」と言えます。

そこで、もしかしたら「ニジマスの岸際での荒喰いが10月ではなく11月に遅れ、ブラウントラウトが産卵前の荒喰いで岸際でウヨウヨ徘徊するのが、11月ではなく12月に遅れるかもしれない...」という、一抹の不安があります。

ただし、微かですが、秋の訪れも感じます。下の写真では、はっきり見にくいかもしれませんが、湖岸の背後の木々を見ていると、黄色く紅葉し始めている葉が、少しですが、あります。紅葉自体は、微かに、始まっているように感じました。そして、小さな蛾が大量発生している場所もありました。tenki.jp
https://tenki.jp/forecaster/entries/1/
によると、北海道の紅葉は「今のところ、2週間程度遅れているようだ...」だそうです。紅葉が進めば、虫は、餌(緑の葉っぱ)を失います。こうなれば、来年に子孫を残すため、交尾して、産卵して...と、大忙しで活動するはずです。あちこちで、大量発生して、パートナーを探して飛び回り、一部は運悪く、水面に落ちて、トラウトの大好物となる、餌となります。ニジマスもブラウントラウトも、毎年、このチャンスを見逃しません。相当な数が、シャローに差してきます。そして、支笏湖の陸っぱりの釣りは、ドライフライの独断場に突入します。


学術的な根拠は何もなく、無責任で、勝手な推論を書きます。トラウトたちの行動の季節変化は、経験的にも、専門書を調べても、間違いなく、水温の影響を受けます。しかし、もしかしたら、水温だけでなく、彼らの体内時計に基づいた「暦 (こよみ)」にも、影響を受けているかもしれません。

今年は、あまりに水温が高いので、興味深いです。

過去に魚探をかけた経験から、おそらく、今、ブラウントラウトやニジマスの大半は水深25mより深いところにいる思います。そして、あと2週間で、例年より高い水温 (おそらく例年の8月下旬から9月上旬の水温) で、10月に突入します。トラウトたちは、もしかしたら、「10月になったぞ！。まだ暑い(水温が高い)けど、シャローに行けば虫がいるはずだから、食べに行こう！」と判断するかもしれません。もしかしたら、「まだ暑い(水温が高い)から、まだ秋じゃない！。シャローに行ったって、どうせ、虫はいないよ！。行くだけ無駄！」と判断するかもしれません。

「どっちだろうか？」。これが、気になります。

こうした疑問が湧くと、「時間と体力があれば、釣果の有無は気にせずに、定期的に本気モードで釣りをして、反応を観察し続ける価値が、今年は、あるかもしれない…」と、感じました。