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2017年02月25日

支笏湖2017年2月24日

方法:岸からの釣り
月齢:27
気温:日平均 –3.6℃ (–5.9~–1.2℃)
水温:2.7℃ (2.7~2.7℃)
時間:5時間半 (午前9時〜午後4時)
反応:0回
釣果:0尾


2017年の最初の釣行。年が明けて、3回目の支笏湖だった。しかし、車が4WD機能のないコンパクトカーのため、1回目は峠の猛吹雪で断念。2回目は駐車スペースの除雪が不十分で、車がはまりそうで断念。「釣りする暇があったら仕事しろ」という罪悪感もあった。この3ヶ月間、土日も職場にこもっていたが、いい加減、仕事も飽きてしまい、行き詰まってきた。「息抜きが必要」と痛感し、この日は金曜日だが有給を取って、三度目の正直の釣りだった。今の自分の釣りのスタイルが出来上がってから、2月の釣行は2回目。前回はショートバイトすらなかった。この時期の釣りを、今一つ理解できていない。

最初の釣行は、慣れた西岸の釣り歩きから始めたかった。しかし、美笛のゲートの駐車スペースに、15cm程度、柔らかい雪が積もっていた。自分の車では無理なので、断念。美笛をあきらめ、丸駒に向かった。

午前9時開始。付着藻類が多いので「ショートバイトで終わるかもしれない」と感じる状況だった。しかし、この時点では「1尾は絶対に獲る」と、根拠の無い自信を持っていた。当然、一番得意なミノーの釣り。
支笏湖2017年2月24日


しかし、ショートバイトすらない。2時間釣り歩いて何もなし。ルアーを替えて、ブラウントラウトが付きやすい場所を中心にやり直したが、それでも、何の反応もなかった。「どういうこと?」。さっぱり分からなかった。

ここで帰ったら、何もヒントがなく終わる。「丸駒だけが悪いのか?、それとも他所もか?」だけでも、しっかり確認する必要があると感じた。そこで旧有料道路に移動。午後1時半に再開。付着藻類は全くなく、波も良い。ここで釣れれば「今日の丸駒が悪かっただけ」と判断できるし、ここでも釣れなければ「今日は何らかの原因で、支笏湖全域が低調だった可能性が高い」と判断できる。
支笏湖2017年2月24日


ここでも、全く反応がなかった。ショートバイトも追尾も無かった。2時間半やったところで、水温を測定し忘れていることを思い出した。測ってみると2.7℃。「マジかっ?」と驚き、数カ所で5分ずつ使い、表示が落ち着くまで丁寧に測り直した。しかしやはり2.7℃。

これで「そいういうことか...」と状況が飲み込めた。駐車スペースの積雪から、この数日間で15〜20cm程度の雪が降ったのは間違いない。ライブカメラを見ると、前日は無風のべた凪状態でかなり雪が降っていた。写真はインターネット自然研究所 (http://www.sizenken.biodic.go.jp/) を引用。
支笏湖2017年2月24日


水は4℃で密度が一番高くなり重い。それより暖かくても、冷たくても、水は4℃の上に浮き上がる性質がある。前日にべた凪の雪があったことを考えると、どうやら、水温2.7℃前後の冷たくて軽い水が、支笏湖の湖水にフタをするように覆い被さったと考えるのが妥当だと思う。
支笏湖2017年2月24日


当然、ブラウントラウトもベイトも、より暖かい水を求めて、水温4℃まで上昇する水深に落ちてしまったのだろう。どう考えても、ミノーではなく、スプーンやメタルジグでないと釣りにならない条件に見える。

加えて、おそらく、釣りをしたエリアが最悪だった。この日は風速2〜3mの西風が終始吹いていた。ということは、東岸の旧有料道路に、冷たい水が吹き流されて、溜まっていたはず。水温4℃まで水温が上昇する水深が、旧有料道路は、この日の支笏湖で最も深かったはず。どう考えても、この日、旧有料道路は、絶対に釣りをすべきではないエリアだった。
支笏湖2017年2月24日


この最悪のエリアで、こともあろうに水面から1m以内の浅い所で、ルアーを操作していたことになる。「ブラウントラウトが反応する・反応しない」の以前に、どう考えても「ブラウントラウトの視界にルアーが入っていないのは明らか」だと感じた。「今日の判断はバカ過ぎた」と痛感。有給などとらず、2.7℃の水が4℃の水に溶け込むのを待ち、普通に土日に来るべきだった。

ここで、昨年の釣行記録をiPhoneで確認した。昨年の釣り始めは3月20日。水温は西岸で4.3℃ (3/20)。東岸で4.6℃ (3/27)。いずれも、4℃より高い。「ミノーで楽しむには、水面付近の水温が4℃以上に転じ、水面が最も暖かい条件が必要」ということなのかもしれない。

今日の水温2.7℃の表示と、昨年の釣行記録の見直しから、ここに書いたようなイメージが一気に膨らみ「ミノーを使う限り、今日は、やるだけ時間の無駄」と確信を持てた。そのまま、午後4時に終了。

釣果どころか、反応もなかったが、2〜3月の支笏湖の釣りの教訓が得られた気がした。「このシーズンの最悪のパターンをやらかして、無反応を身をもって実感できた、良い勉強の1日だった。5時間半も投げ続けて無反応を確認したのは、それはそれで、価値があった。一つ賢くなったよ。」と自分に言い聞かせて、2017年の初釣りは終了。
支笏湖2017年2月24日


気圧配置図は日本気象協会(http://www.tenki.jp/guide/chart/)を引用。




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この記事へのコメント
こんばんは
私も先週土曜日に行ってきました。

結果ノーフィッシュでした
記事を読んでとても勉強になりました。私も表層の遠投でした。
逆にボトムの魚影が濃くなるのではと仮定し次はボトムを丹念に攻めて見ようと思います。

ボトムの釣りは根掛かりプラスそこに魚がいるのかどうか分からない所がネックでしたが最近聞いた話によるとモーラップのショアから届く範囲に温水が湧き出ているとの事です。どうやらそこに大型のブラウントラウトが一時的に集まるらしいです。
詳しい場所は分かりませんがもしその話が本当であればイマカツのギルロイドjr辺り投げてみたいと思ってます笑
Posted by 中村です at 2017年02月26日 20:32
中村さん

ご無沙汰しています。相変わらず、精力的ですね...(笑)。

私は、ミノーでそこそこの釣果があるので、ついついこれに頼ってしまいますが、やっぱり「ディープの釣りで自分流の方向を探さないといけない!」と、この数年、痛感します。ただし、天の邪鬼な性格なので、NorthAnglersさんや清竿堂さんの提案するやり方は、避けたいです...(笑)。自分だけの方法を探したいです。

未だに、深い泳層の釣りが上手く出来ないのですが、試行錯誤のことを書きます。このブログを始める数年前、ゴムボートにエレキに魚探を購入して、ジグを真下に落として誘い上げることを試みたことがあります。時期は6月です。最近の魚探は凄いです。ゴムボートだと、さざ波程度の風でも流されてしまうのですが、流されなければ、ジグの動きも、追尾する魚も、全てが映ります。

当時、私は、ラパラのスナップラップの一番重い奴(8cmで24g)を、ヘビーアクションのベイトロッドで、力任せに激しくダートさせていました。釣果は無かったのですが、学ぶ事は多かったです。スナップラップは、力強くジャークすると、左右にイレギュラーに1m程度ダートします。

ブラウントラウトだろうと判断できる、大きなフィッシュマークを見つけると、そこで、ひたすらダートさせました。ブラウントラウトの反応は一貫しています。スナップラップをフリーフォールで落とすと、湖底に3〜4m位まで近づいたところで、湖底からブラウントラウトがスナップラップ目がけて浮き上がってきて、スナップラップにピタリと付き、そのまま、着底するまでスナップラップを追尾します。

着底後、激しくダートさせていると、スナップラップを追尾します。狂ったように追いかけてくるようでした。多くの場合、水面から5m程度まで、追いかけてきます。

ところが、フッキングに至りませんでした。激しいダートがブラウントラウトのスイッチを入れたのは間違いないと思います。しかし、ダートが激し過ぎて、食えないようでした。ダートし続けていると、ロッドに、スナップラップが魚体に触れた感触が伝わります。かなり柔らかな感触なので、口ではなく、体に当たったのだと思います。その直後、ブラウントラウトは湖底に逃げていきました。多分「餌じゃない。しかも痛い」と認識したのだと思います。

結局、この方法は諦めました。しかし、教訓も多かったです。1つはブラウントラウトの泳層です。6月は、まだ明瞭な水温躍層は出来ていないです。この時、大きなフィッシュマークの水深には、何も傾向がなかったです。大きなフィッシュマークは、水深10mから水深25mで、様々でした。ですから、深い泳層を春に狙うには、10mから25mをカバーできていれば、あとは、ブラウントラウトとの遭遇は運だと思います。

もう1つ学んだことがあります。ダートが激しいほど、ブラウントラウトにスイッチが入ります。しかし、ダートが激しいと、食ってくれないです。というか、ダートの動きに付いていけず、食えないようです。大切なのは「ダートの力加減」だと感じました。「スイッチを入れる最低限のダートで、確実に食わせる!」が、私の今年から数年後までの課題です。当面の目標は、ペンシルベイトを水面でドッグウォークさせたり、サスペンドミノーを水中で左右に首を振らせる要領で、深い水深でジグを操作するタックルの設定を探したいと考えています。数年かけて、のんびり、ここに取り組もうと考えています。

根掛かりは、本当に、厄介だと思います。ルアーのロストも痛いですが、それ以上に、リーダーの組み直しで気持ちが折れます...(笑)。私は、昨日、衝動買いでDAIWAのスティーズSV TWを注文しました。根掛かりは、100%避けることはできませんが。少しでも回避する方法は、着底と同時にアクションを加えることだと思います。

スピニングの場合、ジグが沈むまで、スプールを指で押さえて、ラインが張ったらラインを出す...という方法になると思います。これだと、着底してからアクションさせるまで、数秒のロスがあります。このロスを0秒にすることで、無駄な根掛かりが回避できると期待しています。

去年出た、このスティーズ、メカニカルブレーキを一切使わない凄い性能です。フォール中のスプールの回転で、着底の瞬間をスピニングより素早く感知できるのではないか?と期待しています。かつ、メカニカルブレーキをゼロに出来るので、バス用のジグの特徴である、スライドしながらのフリーフォールでブラウントラウトを誘う...という方法が、支笏湖の10~25mの水深でやれそうな期待を胸に抱いて、試行錯誤するつもりです。

それにしても、ギルロイドjrとか、超マニアックですね...(笑)。私もこの冬休みは、バスやシーバスのいろんなメーカーのいろんなルアー、久々に沢山探しました。期待できそうなミノーを2つ見つけました。

私にとって支笏湖は、息抜きの遊び場ですが、中村さんにとっては、日本記録更新の挑戦の場だと思います。是非、デカいの釣って記録更新して下さい。期待しています。
Posted by 寅 at 2017年02月26日 22:22
色々と詳しく教えて頂き本当にありがとうございます。
俄然ヤル気が出てきました!

私がデカイの釣った方法は着底してから五分位放置して魚が通常モードに戻った頃に早巻きでリアクションさせて遅巻きで食わせる方法です。早まき3の遅巻き2位で5セットやったら回収します、
でも最近このやり方あんまり釣れないです。
というか効率悪くてあまりやってません笑
色々試してみます。
Posted by 中村です at 2017年02月28日 17:09
中村さん

そんな、マニアックなこと、やっていたんですね...(笑)。「そりゃ、馬鹿でかいの釣るだろ...」と、素直に感動しました。そこまでやっているんですね!。着底してから5分って、良い意味で、気が狂ってるとしか思えないです...(笑)。そこまでやるんですね。

私は、この冬休みに「これは良いぞ。絶対支笏湖で武器になる」と確信できるミノーを2つ見つけました。1個は、3gあるかどうかの軽量級です。ロッドとリールの見直しから始めて、ニナルの奥と旧有料道路で、こいつとトコトン付き合おうと思います。もう1つは10g以上の重量級です。これを活かせるのは、南岸だろうと思っています。今年は、南岸の釣り歩きが増えると思います。

いつか、お会いする機会があると思います。楽しみにしています。
Posted by 寅 at 2017年02月28日 17:48
こちらこそお会い出来る事を楽しみにしております。

素晴らしいブログに出逢えた事に感謝しています。
夜釣りブログから良く見ていました。
Posted by 中村です at 2017年02月28日 20:51
 
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支笏湖2017年2月24日
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