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2017年05月14日

支笏湖2017年5月14日

方法:岸からの釣り
月齢:18
気温:日平均 5.2℃ (4.1~8.3℃)
水温:6.7℃
時間:5時間 (午前5時〜午前11時)
反応:4回
釣果:0尾


この日は、天気予報では南南西の強めの風。予報天気図から、強めの南東の風もありそうだった。西岸に良い横風が吹くと期待した。日曜日で、翌日が平日のため、朝一番に入り、1尾獲って早々と帰宅するつもり位の、安易な気持ちでいた。

この日の目的は、先週に出来なかった11〜13cmの大きめのミノー。大半がフローティング。これから6月一杯まで、これ限定で試すつもりでいた。この日は実質的な初日だった。取り組む理由は2つ。1つはアメマス対策。例年、5月中旬に水温が7〜8℃になると、岸際にアメマスが急に現れる。今まで得意にしてきた7〜8cmで4〜5g程度の軽いミノーだと、アメマスの餌食になってしまい、ブラウントラウトを狙う釣りにならない。そこで例年、ここで自分のミノーの釣りが終わってしまった。2つめは、南岸対策。老化のため、もはや、西岸の釣り歩きが体力的に辛い。風不死岳の麓で釣り歩く程度が、楽で良い。そのためには、良く飛び、ブラウントラウトをしっかり獲るミノーが必要で、操作法も含め、探したい。

午前4時に、美笛の林道のゲートに着き、林道を歩いた。ニナル川の橋を渡り、湖岸を見下ろせる所まで来ると、ほとんど波がなかった。アメダスを確認すると、予想外れの西風だった。そこで、久しぶりに南岸に行って、課題を探そうと考えた。午前5時過ぎ、虹鱒橋で開始した。この界隈は7〜8年ぶりで、土地勘もほとんど忘却の彼方だった。比較的飛びそうな3つのミノーを選び、1時間毎に交代して使った。苔の洞門方向へ歩き、7〜8m間隔で叩いた。「これで、釣りになるのか?」に対するヒントや課題を知りたい。午前中は「釣れないはずはない!」と確信できる西風と、十分な波だった。
支笏湖2017年5月14日


反応は4回。1回目と2回目は、いきなり引ったくるような重みが乗った。しかし数回の首振りの後、ジャンプがあり、そのまま外れた。サイズは50cm半ば程度と40cm後半程度。3回目は追尾。リップレスのミノーを使った時、岸から7〜8mで水深1m弱のところに来たので、ピックアップするため、ロッドを縦にさばいて、水面を飛び出させた。そこに、背後からブラウントラウトが頭を出して、飛びかかって来た。しかし、ミノーには届かず。飛び上がったミノーが着水すると、鋭い勢いでやって来たが、補食直前で見抜き、ミノーのすぐ近くで、鋭く反転して、素早く沖に帰っていった。50cm程度のブラウントラウト。4回目は、ミノーを軽く口先でつまむような感触があったが、乗らなかった。

身の程知らずを思い知らされた5時間だった。気付いた点が4つ。第一点。反応したのは、ミノーがブレイクのショルダーの先、5〜10m沖側に着水できた時だけだった。当たり前だが、ブレイクをしっかり超えないと、ブラウントラウトに気付かれないし、誘えもしない。第二点。10投中、9投程度の頻度で、飛距離自慢のミノーも、ブレイクに届かなかった。届いたのは、誰もが集中的に攻める、背後の山から谷が湖底に差している定番ポイントだけだった。等間隔で叩く意味が全くなかった。第三点。反応は全て、ブレイクのショルダーのかなり岸側だった。大体、岸から7〜8mの水深1mを切る辺り。ブレイクのショルダーから10m以上手前だった。ということは、ブレイクのショルダーに着いたブラウントラウトが、10m以上、ミノーを補食するかどうか?躊躇していたことになる。ミノーの選択も操作法も、ショボかったことの証だと思う。第四点。反応を目視できた魚が全て60cmを下回った。ということは、まともなサイズには、完全に無視される程度のショボい釣りだった。

今回、ブレイクが遠い、湖底の谷の合間を攻めたいと安直に思っていた。しかし、持ってきたミノーは全て役立たずだった。斜め横からの風で、無風時の6割程度の距離しか、かせげなかった。飛ばすには無風が必要。しかし、風と波がなければ釣りにならない。こんなことも予想できなかったのか?。

馬鹿だった。

94km地点まで叩き続ける予定だったが、95km地点で波が弱まり、上記の4点を散々思い知り、ここでギブアップ。

アメダスを見ると、南南西風に切り替わっていた。そこで、通い慣れた西岸に移動。しかし、波は弱かった。林道を歩き進め、しばらく湖面を観察しながら待ち、波が強くなるのを待った。しかし、時間が経つほど波は弱まり、べた凪に近づいた。

「みじめな惨敗」という表現が適切な1日だった。読みも期待も全部外してしまった。何もかも、甘かった。打つ手を全て失ってしまい、帰る以外に選択肢がなくなってしまった。その上、帰りの道中、旧有料道路では絶好の波であることを目の当たりにした。「来るべきは西岸ではなく東岸だった...」とひたすら後悔。しかし翌日が平日なので、ここで釣りを再開すると、墓穴を掘る。帰り道「何もかも、馬鹿だった」と、自分のショボさを痛感した。
支笏湖2017年5月14日


気圧配置図は日本気象協会(http://www.tenki.jp/guide/chart/)を引用。




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この記事へのコメント
こんばんは
お疲れ様です。

私もブログ始めました^ ^

(支笏湖のモンスター探し)です
尊敬する寅さんと同じナチュラムにしてみました。

支笏湖のトラウトフィッシングの様な無敵の教科書みたいな記事は書けませんが可能な限り情報開示をしたいと思っています。
もしお時間あれば覗いて馬鹿にしてください^ ^

南側にいたのですね。
反応4回とは流石です。

フローティングのビッグミノーでしたらスカジットデザインのハイドシャローが飛距離でます。

色々と新しい試みを試されていて記事を読んでいてワクワクします。
良い釣果を楽しみにしております
Posted by 中村です at 2017年05月14日 22:26
中村さん

マジですか?。楽しみです。しかし、URL書いてないです。教えて下さい...(笑)。

スカジットデザインのハイドシャロー、チェックします。
Posted by 寅 at 2017年05月14日 22:29
お疲れ様です。
またご無沙汰でした。
日曜日昼前から私も行ってましたがあの南岸で流石ですね!
美笛も見ましたが道路だけ波ありでポロピの奥も見ましたがやはり道路が一番良いと感じまたが沢山叩かれた後と僕の技術不足が1番ですが反応はありませんでした。

入りたかった道路のサーフは人だらけでした。
Posted by じんぎ at 2017年05月15日 01:56
じんぎさん

こんにちは。ご無沙汰しています。

ブログ見ました。11時過ぎからの開始だったんですね。この日は、朝からかなり良い波でした。ところが、11時頃、95km地点に辿り着くあたりで、波の強さがワンランク落ちました。それで「この釣り方ではもう駄目だろう...」と感じ、ここでギブアップしました。じんぎさんと同じ時間帯だったら、私も無反応だったと思います。

7〜8年ぶりの南岸でした。改めて、感じるものが多くありました。

私がこの期間、ホームにしてきたニナルの奥は 「弱い波対策」 がキモです。支笏湖で良い波が立つのは、基本的に強めの西風か北西風です。支笏湖のあちこちで、良い波が立ちます。しかし、ニナルの奥だけは、風裏になって、さざ波程度で終わることが大半です。ですから、ルアーの選択や操作法の中に「繊細さ」がないと釣果が上がりません。ここでコンスタントに釣果を上げている人は、必ず、釣りのどこかに、その人特有の繊細さが入っています。

このエリアで釣りをするには、歩く距離が長くなるので、それゆえに 「人が少ないから、入れば必ず釣れる」 と勇んで来る人が、毎週、結構沢山います。でも大半の方は、問題の所在を理解していないので、惨敗して終わります。こうした人達と話をして辟易するのは「誰よりも朝早く、このエリアに入って、ルアーさえ投げれば釣れないはずはない」と、本気で信じている方が、とても多いです。

このエリアでコンスタントに釣果をあげるキモはただ一つ「さざ波でも食わせる釣り方を探すこと」です。これを理解できている人は、このエリアに入る人の中でも、ほんの数名です。

一方、南岸は、全く状況が異なります。

南岸は、支笏湖でブラウントラウトが一番多いエリアです。理由は簡単です。ブレイクが遠い遠浅のエリアが多いからです。しっかりと湖底が太陽の光を浴び、水草や植物プランクトンが良く育ち、様々な魚種の稚魚達が自由に生活できるシャローの空間が広大です。ベイトが安心できる環境が多いのが、このエリアのブラウントラウトの魚影の濃さを支えていると思います。

支笏湖で、稚魚を育てる遠浅のシャローは、ポロピナイ一帯、モーラップ〜大沢橋、苔の洞門〜支寒内一帯、美笛一帯の4カ所だけです。美笛から国道に向けてシャローが伸びていることを考えると、4カ所のうち3カ所が南岸に属します。

しかし、釣りする立場としては複雑です。遠浅が多いです。そこで、安直な釣りが楽しめるのは、背後の山から谷が差している場所に限られます。ブレイクが近いというだけの理由です。おまけに、国道からすぐに釣り場に入れます。湖岸も歩きやすいです。人が多く、叩かれまくります。南岸は、西風による良い波が出やすいです。そして、良い波に当たれば、安直に釣れる魚はすぐに釣られて抜かれまくりです。魚影もピカイチですが、釣り人の多さもピカイチです。

南岸では、飛距離重視が他のエリアより要求されると、今回改めて感じました。飛距離が出れば、釣りになる範囲が広がります。しかし、ミノーが典型ですが、飛距離が出るほどアクションが陳腐になり、魅力を失います。「飛距離を取って魅力を捨てるか?」それとも「アクションを優先して飛距離を断念するか?」のジレンマにどう取り組むのか?が、南岸の釣りの最大のキモなのだと、今回、痛感しました。

取り組むべき課題が、西岸と南岸では全く異なることを、今回、改めて思い知りました。ただし、西岸にしても南岸にしても「他人と同じことをやったら釣れない」は一緒だとも感じました。
Posted by 寅 at 2017年05月15日 12:59
始めまして。いつも参考にしてます。これからもブログの継続お願いいたします。苫小牧在住でたまに釣りに行くのですが、なかなか釣れません。支笏湖は難しいですね
Posted by マキシム at 2017年05月16日 20:31
マキシムさん

こんにちは。

支笏湖、本当に、やっかいな湖ですね。いつかコメント欄に書きましたが、海で例えるなら、潮止まりの条件で釣りをするような感じです。支笏湖は、広くて深いですから、どんなに風が吹いても、湖流はわずかです。潮が動いた時の海や、常に水が動く川では、トラウトがルアーを偽物だと気付かせる要素(例えばラインが水を切る音)がかき消されます。でも、支笏湖では、よっぽど強い波が出た時の水面近く以外では、それを期待できません。

ヒロ内藤さんって、ご存知です?。バス釣りの重鎮です。といっても、とっても人柄の良いおじさんです。日本人初の女性宇宙飛行士の向井千秋さんの弟さんで、バス釣りにはまり過ぎ、アメリカに行って、アメリカの総合釣りメーカーのプラドコで働いてます。私は彼の大ファンで、ビデオはほとんど買ってます。「THE ANSWER」というシリーズがあります。オープニングに名言があります。

『バスが生エサに反応する確率は10%以下、ルアーに反応する確率は1%以下。ただ釣りたいなら生エサで釣ることをお勧めする。ルアーを選ぶのなら、釣るプロセスを楽しむことをお勧めする』

だそうです。多分、支笏湖でルアーに反応するブラウントラウトは0.1%位だと思います。支笏湖のブラウントラウトは、ブラックバスよりよっぽど手強いです。5〜6時間投げ続けても反応が無ければ、100尾以上のブラウントラウトの視界にルアーが入ったのに、全てのブラウントラウトに無視された...というイメージが適切だと思います。

いつか機会があったら、とことん、通い込んでみて下さい。通い込むと、意外な発見が沢山あります。釣れる時は、意外と簡単に釣れます。でも、コンスタントに釣果を上げるのはとても難しいです。支笏湖の、この難しさが、この湖の釣りの楽しさであると思えるようになります。
Posted by 寅 at 2017年05月16日 21:30
はじめまして、とても内容の濃いblogで楽しく拝見しております。
私は東京在住で5年ぶりに近く支笏湖にトライします。
過去5回ほど遠征釣行してますが、簡単には良型にはお目にかかりません(通い詰めできてないので当然でしょうね)
難攻不落でも、惹き付ける魅力にまた出向いてしまいます。
トラウティストにとって最高のロケーションの中で、釣りができるのは確かに満足度高いですが、やはり釣果を伴いたいものです。
blogを参考にさせていただき頑張ってみます!
Posted by 鱒ノ道 at 2017年05月17日 00:31
鱒ノ道さん

こんにちは。まさか、このブログが、関東の方にも読まれているとは思いませんでした...(笑)。支笏湖にいらっしゃるとのこと、是非、楽しまれて下さい。

私達、支笏湖の近所(札幌や千歳や苫小牧)に暮らしている人間は、天気予報を見て「今週末は晴天無風のべた凪だから、行くのやめよう」みたいなことが出来ますが、遠征で来られる方は天気を選べないので、大変だと思います。

支笏湖はあと1〜2週間で、ハルゼミが鳴き始め、ホットケのシーズンに入ると思います。私は、この釣りは退屈過ぎて、全くやりませんが、毎年、良型の釣果を聞きます。昨年、この釣りでラインをブチ切られたという方に会ったことがあります。

あと、遠征で来られる方に勧めたいのは、夜釣りです。芦ノ湖や中禅寺湖のように漁協が管理している湖では、釣りをする時間帯に制限があると思いますが、支笏湖では、ヒメマス以外、問題ありません。関東の方から見たら、夜釣りは禁じ手で、薄汚い手段のような印象があると思います。しかし、トラウトの夜釣りは、エサでもルアーでもフライでも、アメリカでは結構ポピュラーな方法です。アメリカの本屋で、トラウトの夜釣りの解説書を見つけたことがあります (買わなかったことを後悔しています)。

十数年前、アメリカのトラウトの釣りの入門のビデオを見た事があります。私は英語が苦手ですが、私にも聞き取れる大声で、彼は明言していました。「子どもに釣りの楽しさを教えたい?。それならニジマスの夜釣りだ。電気ウキで、エサをミミズでやってごらん。キャンプ場にボート用の桟橋があるなら、そこから糸を垂らすだけだ。爆釣だよ。翌朝はニジマスでバーベキューだ!」と豪語して、実際、爆釣してました...(笑)。アメリカのトラウトの夜釣りは、日本なら、本州の防波堤の小アジ釣りに似ています。

もし、波に恵まれない期間に当たってしまったら、夜釣りを試されることを、強くお勧めます。最初は、足場の良い場所がいいと思います。入門に適しているのは、美笛の河口、支笏湖トンネルの東側(トンネルから100〜200m進むと砂利浜や砂浜になり、気軽に釣りができます)、支寒内、苔の洞門、モーラップの支笏小橋辺りです。簡単に入れますし、こうしたエリアなら、ヒグマと遭遇する心配もありません。最悪、ヒグマとの遭遇も覚悟できるなら、ニナルの河口とその周辺も良いです。ニナル河口〜支笏湖トンネルの範囲は、夜釣りの聖地みたいなエリアです。11月になると、このエリアのあちこちに、夜釣り専門の方が集います。5〜6月でしたら、支笏湖全域、楽しめます。

夜の、野生のブラウントラウトは、獰猛そのものです。日中の5倍〜10倍位、ルアーに反応します。べた凪でも問題ないです。さざ波さえあれば最高の条件となります。ミノーでも良いですし、トップウォータープラグでも良いですし、シンキングペンシルでも良いです。特に、トップウォーターにヒットする瞬間は快感です。ドッポ〜ン!とデカい水柱が立った1〜2秒後に、いきなりロッドが絞り込まれます。この快感は、絶対に、日中には体験できません。芦ノ湖でも中禅寺湖でも体験できない、夜の支笏湖だけの快感です。

もちろん、夜にルアーを投げれば必ず釣れるという保証はありません。この十数年間、夜釣りの人が増え過ぎて、もはや安直な釣りではなくなりました。その上、ランカーを釣っても「夜だろ?」と小馬鹿にされる傾向もあります。しかし、夜釣りをしないと見えてこない、ブラウントラウトの一面が見れます。「これがブラウントラウトの本性なんだ...」と驚くことが多いです。支笏湖の岸からの釣りで、本気で日本記録を狙っている人達の大半は、夜釣り専門です。

せっかく、支笏湖へ遠征されるのでしたら、夜釣りも試されて欲しいと思います。最初は恐怖感の連続です。背後の林からガサガサッ!って音が聞こえるだけで、恐怖で震え上がります (この音は、ほとんどがエゾシカです)。でも、人間の中の、野生の本能が刺激されて、これも快感になります。

せっかく支笏湖に遠征されるのでしたら、ここでしか出来ない釣りも、是非、体験して、楽しんで欲しいと願っています。
Posted by 寅 at 2017年05月17日 12:52
 
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