2014年05月30日
A.C.プラグとスイムベイト
■ A.C.Plugの生い立ち ■
Alan Cole(イニシアルがA.C.)は、南カリフォルニアに住む元塗装請負業者だ。彼はその後ルアー・デザイナーに転身し、今ではルアー工場を運営している。何年も前のこと、ガレージで修繕仕事をしてる最中に、Alanは、フロリダ・バスやストライプト・バス、それからランカー・レインボーとランカー・ブラウンに効き目が抜群の、そんなルアーのデザインを思いついた。
Coleの最初のA.C.Plugは、洋服ダンスの服を掛けるのに使うような木釘から削り出された。彼は注意深く、幼稚に見えるがとても効果的なリップを削りだした。A.C.Plugは、ジョイントでつないだウッド製のテール部分がある。一見したところ、Coleの発明品はノーザン・パイクやマスキー用のジョイント・プラグとほとんど変わり映えしない。 (訳注:A.C.プラグには3種類ある。アラン・コールのオリジナルA.C.プラグ、アーボガスト社製のA.C.プラグ、ルーハージェンセン社製のA.C.プラグである。これはルーハージェンセン社の製品。ルーハージェンセン社のA.C.プラグは13cm、18cm、23cm、28cmの4サイズがあり、下の写真は18cm。)

しかし、ここからがColeの違うところだ。この8インチ(20cm)から12インチ(30cm)の馬鹿でかいルアーのテールのお尻に、彼は切れ込みを刻んだ。そしてここに、奇妙な形のソフト・プラスチックを接続したのである。この尻尾部分はA.A.Worms社のスーパー・シャッド(訳注:アメリカ版のエコギア・パワーシャッド)の尻尾に似ている。
この、ウッド製のジョイント・プラグに接着されたソフト・プラスチックの尻尾こそ、馬鹿でかい魚たちをクレージーにさせる肝心かなめの部分だ。このルアーをただ引きすると、ウッドのテール部分と、その後ろについたソフト・プラスチックの部分が、怪しげに、官能的に、波打つ。そして結局、とんでもなく魅力的なアクションが完成した。このアクションは、ソフト・プラスチックの尻尾なしには絶対に演出できない動きである。
Coleの思惑通り、このゆったりとした官能的なアクションは、まさに、放流したての養殖レインボー・トラウトの泳ぎそのものだった。Brown Baggerクラブのベテラン達なら誰でも知っている通り、放流されたてのレインボーは、トロフィー・サイズのレインボーやブラウンの、格好のご馳走となっている。
Coleは、A.C.Plugのアクションが完成すると、今度は仕上げ(塗装)に着手した。彼は何層ものラッカー塗装をほどこし、キラキラの粒をまばらにまぶした。こうして彼のガレージから生まれたA.C.Plugは、その大きさといい、カラーリングといい、そして何よりアクションが...、完全に放流したての養殖レインボーそのものとなった。
噂はあっという間に広まった。特にランカー狙いのバス・アングラーからの注文が殺到して、Coleは注文をさばくために、あっぷあっぷの毎日を送るようになった。南カリフォルニアのタックル・ショップもこのプラグの販売を始め、50ドル(約6,500円)という高価なのに、A.C.Plugは飛ぶように売れた。数年前から、Luhr Jensen社がA.C.Plugの大量生産をするようになり、おかげで値段が半分程度に下がった。Luhr Jensen版のA.C.Plugは、オリジナル・バージョンとはデザインの細部が若干変わっている。しかし、オリジナル同様に非常にいい動きをする。当然、よく釣れる。
■ A.C.Plugの釣り ■
私はAlanと何日も湖上で時間を過ごし、彼が最も効果的にA.C.Plugを使うやり方を観察した。どうやら、A.C.Plugの潜在能力を引き出すには3つの方法がある。
◎キャスティング
ボートからにせよ、陸っぱりにせよ、A.C.Plugを1日中投げ続けるには腕力とスタミナが必要だ。私の印象では、ミディアム-ライトのソルト・ウォーター・タックルが適している。この馬鹿でかいルアーは、その気になれば60mも飛んでいく。私の場合、7フィート半のグラファイト・ロッドにベイト・キャスティング・リールの組み合わせがお気に入りだ。ラインは15ポンドから20ポンドのナイロンラインがいい。この太めのラインをたっぷり巻けて、ドラッグ・システムがしっかりしたリールが、この釣りでは重要になる。例えば、PennのLevelmatic 930か940なんかがお勧めだ。
私がA.C.Plugを初めて使ったのはキャスティーク・レイクだった。その3投目にバイトがあった。フッキングした瞬間に大物なのは分かったが、この、いろんな魚種が共存するこの人造湖では、それがトラウトなのかバスなのか?レインボーなのかブラウンなのか?フロリダなのかラージマウスなのか?...分からなかった。結局、トラウトではなく、6kgのラージマウス・バスだった。手にしたバスを見て驚いた。この馬鹿でかいルアーが完全に飲み込まれていた。馬鹿でかいトリプル・フックが2つとも、その口の中に突き刺さっていた。
リトリーブに関して、今まで何度も繰り返してきた話を、ここでもう一度させて欲しい。トラウトでもバスでもストライパーでも、スロー・リトリーブが最も効果的である。このプラグをさらに深く潜らせようと、早巻きしようなんて思ってはいけない。A.C.Plugは表層直下の60cmから1m20cmの深さを泳ぐ。ファスト・リトリーブしても、それ以上潜ることは絶対にない。むしろ逆で、このプラグで早巻きすると、水面に飛び出して水上スキー状態になってしまう。
A.C.Plugのソフト・プラスチックの尻尾を魅惑的に波打たせるには、早いリーリングは逆効果となる。このルアーを引いてみればすぐに理解できるはずだ。Coleは、長い時間をかけて放流直後の養殖レインボーの泳ぎの早さとアクションを再現する努力をしてきた。その事実を忘れないで欲しい。最も効果的なのは、十分にゆっくりとした、一定速度のストレート・リトリーブである。
それから、剥製にして壁に飾りたくなるようなランカー・レインボーやランカー・ブラウンが、A.C.Plugをひったくるようにバイトして、そのまま一気に突っ走る!、なんて...そんな想像をしてはいけない。馬鹿でかいトラウトほど、まず最初にルアーを加えて一瞬止まる。その次に、ルアーを持ち去ろうと反転して、ゆっくりと泳ぎ出す。最初から最後まで、あくまでゆっくりと動く。これは、A.C.Plugが馬鹿でかくて、リトリーブするにせよ、魚がくわえるにせよ、ルアーが大きな水の抵抗を受けることに起因する。
トラウトがA.C.Plugの魅惑的な尻尾をかじっただけ...とか、派手なバイトだったのにフッキングしなかった時とか...、そんな時には、とにかく同じペースでリーリングし続けることである。このルアーが最も魅惑的に見せるには、一定の速度でリーリングし続けることである。今度こそ、傷ついて弱った魚に見えるはずだ。馬鹿でかいトラウトはもう一度、A.C.Plugに襲ってくるはずである。
最近では、A.C.Plugを釣具屋でよく見かけるようになったし、値段も手頃になってきた。ストライプト・バスの解説記事の教え通りに、この馬鹿でかいルアーを陸っぱりから投げては歩き、歩いては投げるアングラーも増えてきた。このやり方は正しい。10フィートから13フィートのソルト・ウォーター用のロッドに投げ釣り用のスピニング・リールをセットして15ポンドから20ポンドのナイロン・ラインを余裕たっぷり巻く。連中は、このルアーを大遠投して、馬鹿でかいストライプト・バスを手にしている。
5kg以上のブラウンが水面をうろうろ泳ぎ回る湖なら、A.C. Plugの出番だ。投げ竿と大きめのリールとA.C.Plugがあればいい。この方法なら上手くいく。
◎フラット・ライン・トローリング
フラット・ラインで水面直下のトローリングをやるなら、ソルト・ゲーム用のタックルをお薦めする。ラインは16 lbsから20 lbsのフロロカーボンがいいだろう。A.C. Plugは大物専用だってことを忘れないで欲しい。30cmやそこらのトラウトは全く釣れない。5 kg以上の大物に備えたタックルが必需品だ。
トローリングのスピードは、常にゆっくりを心掛ける。それが間抜けなトラウトの泳ぎを保証する。リーダーは使わずに、直にラインを結べばいい。A.C. Plugが水面に躍り出たり回転したりするようなら、さらにスピードを落とす。ラインは50m以上出すこと。海と違って、淡水のフィッシュ・イーターはボートの出す騒音や振動に極めて敏感である。だから、ボートとA.C. Plugの間隔は十分にとる。20lbsのフロロカーボンなら延びも最低限ですむから、50mや60mラインを出しても、がっちりフッキングできるはずだ。単純にまっすぐ引くだけでなく、S字航法を試して欲しい。ストップ&ゴーは効果がないようだ。A.C. Plugはトローリングでも、一定のスピードが効果的なようである。
◎レッドコア・ラインやダウンリガーでのトローリング
この方法は、トラウトがサーモクラインにサスペンドしている時期に有効だ。この馬鹿でかいA.C. Plugをサーモクラインまで沈めて引くには、レッドコア・ラインやダウンリガーが役に立つ。ライン(リーダー)は16 lbsか20 lbsでいいだろう。魚探を使って群れを探しながらトロールするのが典型的な方法である。3色から8色程度で、ゆっくりとトロールする。より快適な、冷たくて酸素濃度の高い水を求めてトラウトが水深深く移動する晩春から初夏にかけて、この方法は、特に有効である。
■ スイムベイト ■
ソフト・プラスチックのビッグベイトのトラウトへの有効性が認識されるようになったのは、ここ数年のことである。キャスティーク社のトラウト9"やリアルベイト6"、オスプルイ社のタロンやウオーターゴブラー、オプティマム社のスイムベイトやバストリックス社の製品がある。こうしたソフト・ベイトはもともとソルト・ゲームように開発された。キャスティーク社の一部の製品は例外だが、太ったお腹に、尻尾に取っ手みたいなテールが付いてるのが、このソフト・ベイト達に共通の特徴である。このソフト・ベイトの淡水のフィッシュイーターに有効性に最初に気付いたのは、フロリダ・バスを狙ってる連中だった。そして、ランカー・ブラウンやレインボーにも効くことが判明した。(下の写真は、上からオスプレイ社のウオーターゴブラー (16cm)、バストリックス社のT6(15cm)オプティマム社のスイムベイト (14cm)、キャスティーク社のリアルベイト(15cm)。)

スイムベイトの使い方は、A.C. Plugと全く同じでいい。もしランカーを本気で狙っているんだったら、最低でも、A.C. Plug1個とスイムベイト1個はタックルボックスに常備することを強く薦める。
Alan Cole(イニシアルがA.C.)は、南カリフォルニアに住む元塗装請負業者だ。彼はその後ルアー・デザイナーに転身し、今ではルアー工場を運営している。何年も前のこと、ガレージで修繕仕事をしてる最中に、Alanは、フロリダ・バスやストライプト・バス、それからランカー・レインボーとランカー・ブラウンに効き目が抜群の、そんなルアーのデザインを思いついた。
Coleの最初のA.C.Plugは、洋服ダンスの服を掛けるのに使うような木釘から削り出された。彼は注意深く、幼稚に見えるがとても効果的なリップを削りだした。A.C.Plugは、ジョイントでつないだウッド製のテール部分がある。一見したところ、Coleの発明品はノーザン・パイクやマスキー用のジョイント・プラグとほとんど変わり映えしない。 (訳注:A.C.プラグには3種類ある。アラン・コールのオリジナルA.C.プラグ、アーボガスト社製のA.C.プラグ、ルーハージェンセン社製のA.C.プラグである。これはルーハージェンセン社の製品。ルーハージェンセン社のA.C.プラグは13cm、18cm、23cm、28cmの4サイズがあり、下の写真は18cm。)

しかし、ここからがColeの違うところだ。この8インチ(20cm)から12インチ(30cm)の馬鹿でかいルアーのテールのお尻に、彼は切れ込みを刻んだ。そしてここに、奇妙な形のソフト・プラスチックを接続したのである。この尻尾部分はA.A.Worms社のスーパー・シャッド(訳注:アメリカ版のエコギア・パワーシャッド)の尻尾に似ている。
この、ウッド製のジョイント・プラグに接着されたソフト・プラスチックの尻尾こそ、馬鹿でかい魚たちをクレージーにさせる肝心かなめの部分だ。このルアーをただ引きすると、ウッドのテール部分と、その後ろについたソフト・プラスチックの部分が、怪しげに、官能的に、波打つ。そして結局、とんでもなく魅力的なアクションが完成した。このアクションは、ソフト・プラスチックの尻尾なしには絶対に演出できない動きである。
Coleの思惑通り、このゆったりとした官能的なアクションは、まさに、放流したての養殖レインボー・トラウトの泳ぎそのものだった。Brown Baggerクラブのベテラン達なら誰でも知っている通り、放流されたてのレインボーは、トロフィー・サイズのレインボーやブラウンの、格好のご馳走となっている。
Coleは、A.C.Plugのアクションが完成すると、今度は仕上げ(塗装)に着手した。彼は何層ものラッカー塗装をほどこし、キラキラの粒をまばらにまぶした。こうして彼のガレージから生まれたA.C.Plugは、その大きさといい、カラーリングといい、そして何よりアクションが...、完全に放流したての養殖レインボーそのものとなった。
噂はあっという間に広まった。特にランカー狙いのバス・アングラーからの注文が殺到して、Coleは注文をさばくために、あっぷあっぷの毎日を送るようになった。南カリフォルニアのタックル・ショップもこのプラグの販売を始め、50ドル(約6,500円)という高価なのに、A.C.Plugは飛ぶように売れた。数年前から、Luhr Jensen社がA.C.Plugの大量生産をするようになり、おかげで値段が半分程度に下がった。Luhr Jensen版のA.C.Plugは、オリジナル・バージョンとはデザインの細部が若干変わっている。しかし、オリジナル同様に非常にいい動きをする。当然、よく釣れる。
■ A.C.Plugの釣り ■
私はAlanと何日も湖上で時間を過ごし、彼が最も効果的にA.C.Plugを使うやり方を観察した。どうやら、A.C.Plugの潜在能力を引き出すには3つの方法がある。
◎キャスティング
ボートからにせよ、陸っぱりにせよ、A.C.Plugを1日中投げ続けるには腕力とスタミナが必要だ。私の印象では、ミディアム-ライトのソルト・ウォーター・タックルが適している。この馬鹿でかいルアーは、その気になれば60mも飛んでいく。私の場合、7フィート半のグラファイト・ロッドにベイト・キャスティング・リールの組み合わせがお気に入りだ。ラインは15ポンドから20ポンドのナイロンラインがいい。この太めのラインをたっぷり巻けて、ドラッグ・システムがしっかりしたリールが、この釣りでは重要になる。例えば、PennのLevelmatic 930か940なんかがお勧めだ。
私がA.C.Plugを初めて使ったのはキャスティーク・レイクだった。その3投目にバイトがあった。フッキングした瞬間に大物なのは分かったが、この、いろんな魚種が共存するこの人造湖では、それがトラウトなのかバスなのか?レインボーなのかブラウンなのか?フロリダなのかラージマウスなのか?...分からなかった。結局、トラウトではなく、6kgのラージマウス・バスだった。手にしたバスを見て驚いた。この馬鹿でかいルアーが完全に飲み込まれていた。馬鹿でかいトリプル・フックが2つとも、その口の中に突き刺さっていた。
リトリーブに関して、今まで何度も繰り返してきた話を、ここでもう一度させて欲しい。トラウトでもバスでもストライパーでも、スロー・リトリーブが最も効果的である。このプラグをさらに深く潜らせようと、早巻きしようなんて思ってはいけない。A.C.Plugは表層直下の60cmから1m20cmの深さを泳ぐ。ファスト・リトリーブしても、それ以上潜ることは絶対にない。むしろ逆で、このプラグで早巻きすると、水面に飛び出して水上スキー状態になってしまう。
A.C.Plugのソフト・プラスチックの尻尾を魅惑的に波打たせるには、早いリーリングは逆効果となる。このルアーを引いてみればすぐに理解できるはずだ。Coleは、長い時間をかけて放流直後の養殖レインボーの泳ぎの早さとアクションを再現する努力をしてきた。その事実を忘れないで欲しい。最も効果的なのは、十分にゆっくりとした、一定速度のストレート・リトリーブである。
それから、剥製にして壁に飾りたくなるようなランカー・レインボーやランカー・ブラウンが、A.C.Plugをひったくるようにバイトして、そのまま一気に突っ走る!、なんて...そんな想像をしてはいけない。馬鹿でかいトラウトほど、まず最初にルアーを加えて一瞬止まる。その次に、ルアーを持ち去ろうと反転して、ゆっくりと泳ぎ出す。最初から最後まで、あくまでゆっくりと動く。これは、A.C.Plugが馬鹿でかくて、リトリーブするにせよ、魚がくわえるにせよ、ルアーが大きな水の抵抗を受けることに起因する。
トラウトがA.C.Plugの魅惑的な尻尾をかじっただけ...とか、派手なバイトだったのにフッキングしなかった時とか...、そんな時には、とにかく同じペースでリーリングし続けることである。このルアーが最も魅惑的に見せるには、一定の速度でリーリングし続けることである。今度こそ、傷ついて弱った魚に見えるはずだ。馬鹿でかいトラウトはもう一度、A.C.Plugに襲ってくるはずである。
最近では、A.C.Plugを釣具屋でよく見かけるようになったし、値段も手頃になってきた。ストライプト・バスの解説記事の教え通りに、この馬鹿でかいルアーを陸っぱりから投げては歩き、歩いては投げるアングラーも増えてきた。このやり方は正しい。10フィートから13フィートのソルト・ウォーター用のロッドに投げ釣り用のスピニング・リールをセットして15ポンドから20ポンドのナイロン・ラインを余裕たっぷり巻く。連中は、このルアーを大遠投して、馬鹿でかいストライプト・バスを手にしている。
5kg以上のブラウンが水面をうろうろ泳ぎ回る湖なら、A.C. Plugの出番だ。投げ竿と大きめのリールとA.C.Plugがあればいい。この方法なら上手くいく。
◎フラット・ライン・トローリング
フラット・ラインで水面直下のトローリングをやるなら、ソルト・ゲーム用のタックルをお薦めする。ラインは16 lbsから20 lbsのフロロカーボンがいいだろう。A.C. Plugは大物専用だってことを忘れないで欲しい。30cmやそこらのトラウトは全く釣れない。5 kg以上の大物に備えたタックルが必需品だ。
トローリングのスピードは、常にゆっくりを心掛ける。それが間抜けなトラウトの泳ぎを保証する。リーダーは使わずに、直にラインを結べばいい。A.C. Plugが水面に躍り出たり回転したりするようなら、さらにスピードを落とす。ラインは50m以上出すこと。海と違って、淡水のフィッシュ・イーターはボートの出す騒音や振動に極めて敏感である。だから、ボートとA.C. Plugの間隔は十分にとる。20lbsのフロロカーボンなら延びも最低限ですむから、50mや60mラインを出しても、がっちりフッキングできるはずだ。単純にまっすぐ引くだけでなく、S字航法を試して欲しい。ストップ&ゴーは効果がないようだ。A.C. Plugはトローリングでも、一定のスピードが効果的なようである。
◎レッドコア・ラインやダウンリガーでのトローリング
この方法は、トラウトがサーモクラインにサスペンドしている時期に有効だ。この馬鹿でかいA.C. Plugをサーモクラインまで沈めて引くには、レッドコア・ラインやダウンリガーが役に立つ。ライン(リーダー)は16 lbsか20 lbsでいいだろう。魚探を使って群れを探しながらトロールするのが典型的な方法である。3色から8色程度で、ゆっくりとトロールする。より快適な、冷たくて酸素濃度の高い水を求めてトラウトが水深深く移動する晩春から初夏にかけて、この方法は、特に有効である。
■ スイムベイト ■
ソフト・プラスチックのビッグベイトのトラウトへの有効性が認識されるようになったのは、ここ数年のことである。キャスティーク社のトラウト9"やリアルベイト6"、オスプルイ社のタロンやウオーターゴブラー、オプティマム社のスイムベイトやバストリックス社の製品がある。こうしたソフト・ベイトはもともとソルト・ゲームように開発された。キャスティーク社の一部の製品は例外だが、太ったお腹に、尻尾に取っ手みたいなテールが付いてるのが、このソフト・ベイト達に共通の特徴である。このソフト・ベイトの淡水のフィッシュイーターに有効性に最初に気付いたのは、フロリダ・バスを狙ってる連中だった。そして、ランカー・ブラウンやレインボーにも効くことが判明した。(下の写真は、上からオスプレイ社のウオーターゴブラー (16cm)、バストリックス社のT6(15cm)オプティマム社のスイムベイト (14cm)、キャスティーク社のリアルベイト(15cm)。)

スイムベイトの使い方は、A.C. Plugと全く同じでいい。もしランカーを本気で狙っているんだったら、最低でも、A.C. Plug1個とスイムベイト1個はタックルボックスに常備することを強く薦める。
Posted by 寅 at 18:00│Comments(0)
│USAの記事から